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離婚の法律相談

離婚の方法

離婚をするには6通りの方法があります。

1.協議離婚

合意して離婚届に署名捺印して役所に届け出る方法。
公正証書で離婚を取り決める場合も協議離婚です。

2.調停離婚

家庭裁判所で話し合い合意して離婚する方法。
男女2人の調停委員と裁判官の3人からなる調停委員会が、当事者の話し合いをサポートします。
調停で協議離婚すると決めることもできます。

3.審判離婚

審判官が審判で離婚を命ずる方法ですが、いずれか一方から異議が出ると確定しないので、ほとんど利用されていません。

4.判決離婚

裁判官が判決で離婚を命ずる方法です。離婚の最終手段です。裁判ですので弁護士の代理人をつけないと圧倒的に不利です。離婚裁判では互いの言動を非難しあうのが普通ですので、ストレスが高いものです。離婚裁判(一審)の平均期間は10ヶ月程度、しかし、財産が複雑な場合などは1年以上を要します。

5.和解離婚

裁判中に和解をして合意で離婚する方法です。裁判所の和解調書には、財産分与など経済条件も記載されます。
裁判中に和解して「協議離婚」の取り決めをすることもできます。

6.認諾離婚 離婚訴訟の被告が離婚を認めた(認諾)場合の離婚です。
ただし、親権者の指定や財産分与などの附帯請求のない場合に限ります。

上記の内、2以下は家裁で調書や判決が作られ、養育費や面接交渉など、約束が履行されないときに、家裁による履行勧告制度を利用できます。

公正証書
公正証書で離婚の合意をする場合も協議離婚です。公正証書は、公証役場に依頼して、作成してもらいます。ただし、合意がすでにできあがっていることが必要です。当事者だけで作る私文書と異なり、金銭の支払約束が履行されないときには、強制執行が可能です。しかし、家裁の履行勧告は使えません。
公証役場は各自治体にあり、裁判官や検察官を退職した人が公証人になります。公証役場に納める費用は基準が決められており、財産分与の額など事案によって異なりますので、具体的に公証役場にお尋ね下さい。弁護士が離婚の交渉をして依頼者に代わって公正証書を作成することも可能です。

弁護士会の仲裁手続
各県の弁護士会の仲裁センターでは、低廉な費用で弁護士が中立の立場で仲裁役をして離婚を合意する場合があります。これも協議離婚の1つです。

離婚が認められるための要件

判決離婚、審判離婚以外は当事者の合意による離婚ですから、原因やどちらに有責性があるかを問わず、合意さえできれば離婚に至ります。

しかし、裁判では、次の法律上の離婚原因(民法770条1項)が認められるか否かにより決まります。具体的には判例を参考に。

1号 不貞行為
2号 悪意の遺棄
3号 3年以上の生死不明
4号 強度の精神病
5号 その他婚姻を継続しがたい重大な事由

有責配偶者からの離婚請求

判例
破綻の原因を主として作った者の側からの離婚請求です。この場合だけは特別に、婚姻が破綻していても、一定の要件(別居期間、子の成熟度や離婚への賛成の有無、経済問題の解決等)が満たされなければ離婚は認められません。普通、離婚が認められるまでに、別居期間は10年程度、未成熟子がいない場合には5年程度必要とされています。

また、その間、有責配偶者が相応の生活費を相手方に支払ってきたか、離婚にあたり相応の離婚給付を提供しようとしているか、など、離婚に至るまでの誠意も問題とされます。

親権 監護権

親権者・監護者の決定  判例
親権者・監護者の変更  判例

親権者とは、未成年の子どもの財産を管理したり、法的な問題で子どもの代理人になったり、子どもの監護・養育をする人をいいます。
親権と切り離して、監護者(監護・養育をする人)を決める場合もあります。
厳しく争う場合、家裁では調査官調査がなされます。決定の基準としては、監護の実績や現状、子の意思(10歳程度以上の場合)が重視される傾向にありますが、他方の親に対する寛容性(面接交渉を認めるか)、経済力、愛情、兄弟姉妹との別離など、総合的に考慮して判断されます。
子どもが15歳以上の場合は、裁判所は本人の意思を必ず確認します。残念ながら日本では、離婚後の共同親権は認められていません。
親権者をいったん決めた後、離婚後に変更するには、家庭裁判所で合意または親権者変更の審判を得る必要があります。著しい事情変更がないと認められません。

養育費

判例
子どもがいる離婚では、養育費を取り決めることは親としての義務でもあります。当事者間で合意できない場合は、家裁の離婚調停の中で附帯請求したり、離婚後に養育費の調停を申し立てることができます。
離婚後の養育費の調停でまとまらなかった場合は、審判に移行し、裁判官に命じてもらうことができます。
基準として参考になるのは、2003年に東京と大阪の裁判官が、作成した「簡易算定表」です。双方の収入、就労の可能性、子どもの年齢、数、ローンの支払いの有無等を考慮して決めます。一般的には成人するまでか大学卒業まで(22歳の3月までなど)とする例が多いです。親と同程度の教育は保障すべきとされていますが、その時点での親の経済的事情によっても異なってきます。
裁判所外の協議で決めることができた場合にも、支払は長期に渡りますので、強制執行の可能な公正証書にしておくと安心です。

養育費相談センター

養育費の増額・減額請求

判例
子どもの成長、進学等によって教育費など必要額が増えていきます。また親の病気、失業、転職等により親の扶養能力が長い間に変化します。
一度決めた養育費も、著しく事情が変わったら、互いに増額減額を申し出ることができます。
2人で協議できないときは、養育費増額あるいは減額の調停申立をすることができ、調停でもまとまらないときは、審判で裁判官が決定します。

面会交流

判例
親権者や監護者にならなかった方の親にも、子どもと会う権利が判例上認められています。しかし、同居中に暴力をふるった親等の場合には認められないこともあります。また、子どもの側から親に対して面会交流を求めることもできます。本来は、子どものための権利ともいうべきものです。面会交流を否定しない寛容性、他方の親の存在を肯定的に子に伝えることができるか、という点も親権者としての適格性の1つです。

婚姻費用 生活費

判例
離婚するまでは、夫婦は互いに婚姻費用を分担する義務があります。双方の収入、実際に扶養する子どもの存在等を考慮して額が決められます。
基準になるのは、養育費と同じく、「簡易算定表」です。調停でも合意ができない場合は、裁判官が審判で決定しますが、審判も簡易算定表に依拠しています。

財産分与

判例
財産分与には、@結婚中に協力して築いた財産の清算、A離婚後扶養(補充的に)があります。B慰謝料が別途支払われていない場合には慰謝料を含む場合もあります。@は、有責性と無関係で、原則等分に分けます。Aは@のみでは他方の配偶者の離婚後の生活に困難をもたらす場合に補充的に認められることがあります。
分与対象財産には、夫や妻名義の財産のほか、会社名義のものであっても実質的には個人財産といえるものも含まれます。結婚前から持っていた財産や親からの相続や贈与で得た財産は原則含みません。あまり遠くない将来の退職金、企業年金なども夫婦財産に含みます。除斥期間(時効のようなもの)は離婚から2年です。

DVについて

1 DVの定義

DV(ドメスティック・バイオレンス、配偶者からの暴力)は、夫やパートナーなど親密な関係にある者からのあらゆる形態の暴力を意味します。その被害者の多くは女性です。

2 暴力とは

暴力には、身体的暴力に限らず、精神的(心理的)暴力や性的暴力も含まれます。

@身体的暴力
殴る、蹴る、平手で打つ、刃物などの凶器を突きつける、髪を引っ張る、首を絞める、など

A精神的暴力
大声で怒鳴る、「誰のおかげで生活ができるんだ」とか「かいしょうなし」などと言う、実家や友人との付き合いを制限したり、電話やメールを細かく監視する、何を言っても無視して口をきかない、人の前でバカにしたり、命令するような口調で物を言ったりする、生活費を渡さない、外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせたりする、殴るそぶりや物を投げるそぶりをして脅かす、など
* 精神的暴力ないし精神的虐待としては、モラル・ハラスメント(言葉や態度などによって人の心を傷つける)とも関連します。

B性的暴力
嫌がるのに性行為を強要する、見たくないのにポルノビデオやポルノ雑誌を見せる、避妊に協力しない、中絶を強要する、など

3 DV問題の背景

従来、DVは家庭内の問題として軽視されてきましたが、いかなる暴力も許されるものではなく、現在では、DVは女性の尊厳を踏みにじる違法、不当な行為であることが認識されるようになりました。また、DVは女性に対して身体的、精神的な苦痛を与えるものであるばかりでなく、子供の心身に対しても悪影響を及ぼします。暴力が繰り返されエスカレートする前に、また、子供に被害が及ぶ前に、専門家に相談するなど、早期に適切な対応を行うことが必要です。

4 DV防止法

2001年4月6日、DVを規制するために、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(いわゆるDV防止法)が成立しました(同年10月13日施行)。
DV防止法で定められた主な施策は、保護命令制度の創設と配偶者暴力相談支援センターの設置です。

【保護命令制度】

(1)意義
裁判所が被害者からの申立により、被害者の生命身体の安全を確保するため、加害者に対し、接近禁止命令と住居からの退去命令を発する制度です。命令に違反した場合には、刑罰が科せられます。

(2)要件
@ 被害者に対する保護命令(10条1項)
被害者(配偶者からの身体に対する暴力を受けた者に限る)が、配偶者から更なる身体に対する暴力によりその生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいこと
* 「身体に対する暴力」とは、「身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの」をいいます(1条1項)。刑法の暴行罪、傷害罪に当たる行為が該当します。暴言や寸止め行為を繰り返し、PTSDを発症させた場合にも、認めた裁判例があります(静岡地決平成14.7.19)。
* 後述する2007年度成立の改正DV防止法では、脅迫を受けた被害者に係る保護命令が認められました。
* 「配偶者」には、事実上婚姻関係と同様の事情にある者も含みます(1条3項)。また、元配偶者も保護命令の申立が可能です(10条1項)。

A 被害者の子への接近禁止命令(10条2項)
被害者に対する保護命令の要件がある場合において、被害者がその同居している未成年の子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるとき
*子が15歳以上のときは、子の同意が必要。

(3) 申立前にすること
申立前に、下記のいずれかをする必要があります。

  1 各県にある配偶者暴力支援センターで相談
  2 警察で暴力について相談
  3 公証役場で暴力を受けた状況を供述し宣誓供述書を作成

(4) 内容
@ 被害者への接近禁止命令
命令の効力が生じた日から起算して6カ月間、被害者の住居、その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならない。

A 退去命令
命令の効力が生じた日から起算して2カ月間、被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること及び当該住居の付近をはいかいしてはならない。

B 被害者の未成年の子に対する接近禁止命令
命令の効力が生じた日以後、(1)の効力が生じた日から起算して6カ月間を経過する日までの間、当該子の住居、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい、又は当該子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならない。

(5) 手続き 地方裁判所に申立をします。

参照

申立書式

 1 接近禁止命令申立書(HTML)

Word文書

PDF文書

 2 退去命令申立書(HTML)

Word文書

PDF文書

 3 接近禁止及び退去命令申立書(HTML)

Word文書

PDF文書

手続きは難しくありません。弁護士をつけず本人だけでもできます。申立てると1週間以内位には裁判所は相手方配偶者を呼び出し審尋します。暴力が認められると、その日の審問後すぐに、命令が相手方配偶者に渡されることもあります。たとえば、退去命令なら命令を受け取ったその時から相手方配偶者は自宅に戻れません。

(6) 改正DV法(2007年7月11日成立、2008年1月11日施行)

@ 脅迫を受けた被害者に係る保護命令制度(10条1項)
   生命又は身体に対し害を加える旨を告知してする脅迫を受けた者も保護命令の
   申立ができます。
A 電話・ファックス・電子メール等を禁止する保護命令(10条2項)
   次の各号に掲げるいずれの行為もしてはならないことを命じることができます。

  1. 面会を要求すること
  2. その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと
  3. 著しく粗野又は乱暴な言動をすること
  4. 電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること
  5. 緊急やむを得ない場合を除き、午後10時から午前6時までの間に、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、又は電子メールを送信すること
  6. 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと
  7. その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと
  8. その性的羞恥心を害する事項を告げ、もしくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置くこと

B 被害者の親族等への接近禁止命令(10条4項・5項)

被害者がその親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、被害者への接近禁止命令の有効期間、当該親族等への接近禁止命令が認められます。

慰謝料

判例
不貞、暴力など、一方の不誠実な行為によって離婚に至った場合に、他方の精神的苦痛を償うものです。性格の不一致の場合には双方に慰謝料は認められません。慰謝料は例外的に1000万円という高額の事案もありますが、普通は最高で500万円までです。暴力によって後遺症を残し働けなくなった場合などは、慰謝料ではなく逸失利益として損害賠償請求が認められる場合があります。時効は3年です。

年金分割

合意分割
平成19年4月1日以降に離婚をした夫婦は、合意また裁判所の決定により年金を分割することができます。分割の対象は、被用者年金(厚生年金と共済年金の報酬比例部分いわゆる二階建て部分)です。合意の上限は50%です。
分割割合について2人の意見がまとまらないときは、家裁の調停で取り決めたり、審判(離婚後の場合)、判決(離婚訴訟で請求する場合)で裁判官に決めてもらうことができます。特別な事情がない限り、審判や判決でも、2分の1と判断されています。
手続きは、まず社会保険庁や共済組合から年金分割のための情報通知書の交付を受けます。これを添付して裁判所に請求し、調停調書、審判、判決等を得て、社会保険庁や共済組合に対して、分割の請求をします。

当然分割(3号分割)
平成20年4月1日の離婚には、平成20年4月1日以降の婚姻期間で3号被保険者であった期間について、報酬比例部分につき、当然分割(50%)が行われます。

養育費や財産分与の取立て方法

いったん約束した支払いでも、不履行になることがあります。そうした場合には、以下のような方法があります。

履行勧告
家裁での調停、審判、判決あるいは和解で決められた内容が守られないときには、家裁に履行勧告を申立てることができます。申立は、文書、窓口、電話等ですることができます。申立があると家裁は簡単な調査をして、相手方に対して履行を勧告してくれます。強制執行力はありませんが、かなりの効果をあげています。お金の問題に限らず、未成年の子の引渡し、面会交流などについてもできます。

履行命令
履行勧告の次に、家裁による履行命令という方法があります。命令に従わない場合、10万円以下の過料の支払が命じられる場合があります。履行勧告ほど利用されていません。

強制執行
調停調書、審判書、和解調書、判決あるいは公正証書があれば、強制執行の申立をすることができます。直接強制と間接強制があります。強制執行をしても目的を果たせず相手の資産の場所がわからないときには、相手を呼び出して財産開示を求める制度もあります。

直接強制
地方裁判所に申立てます。不動産、預金、給与などの財産を差し押さえ、そこから支払ってもらう制度です。預金や給与の差押えが最も簡単です。
養育費や婚姻費用等については、不履行が一度でもあると、給与、役員報酬、賃料債権、医師の保険収入等を差押える場合には、過去の未払い分と同時に将来分も1回で同時に差押えることができます。
差押えできる金額は、給与の場合には、税金と社会保険料を引いた残額の2分の1までです。「残額の2分の1」が33万円を超えるときは33万円が差押え禁止部分ですので、それを超える部分が差押え可能です。賞与も同様です。退職金も税金と社会保険料を引いた残額の2分の1まで差押え可能です。慰謝料や財産分与については、4分の1までです。ただし、個別に範囲拡張の申立をすると認められる場合があります。

下記は直接強制執行のノウハウがある巨大なサイトです。
東京地方裁判所民事21部(執行部)
ご参考 新川てるえ著 榊原富士子監修「自分でデキル養育費強制執行マニュアル」 ひつじ書房

間接強制
養育費や婚姻費用の不払い、面会交流の不履行などの場合に、遅滞の期間に応じた一定の制裁金の支払を相手に命じて、履行を間接的に強制する方法です。家裁の調停調書や判決による場合にはその家裁に、公正証書や地裁の判決等による場合は地方裁判所または簡易裁判所(総額140万円未満の場合)に、申立てます。制裁金の額は、1ヶ月あたり養育費や婚姻費用の額の30ないし100%、面会交流では養育費の額を上回る額が命じられることが多いようです。